俺は赤ん坊になりたい
もう残業にも、住民税にも囚われない
戦争も知らない、悲しみも知らない、孤独も知らない
責任もなければ、夢もない、希望もないし、人の愛し方も知らない。
なぜなら、赤ん坊だから。
赤ん坊は「0」だから
もう何も考えたくはないのだ。
うんこがしたければその場でするし、やりたくないことがあれば声をあげてなく。
おっぱいも吸うし、ハイハイができるだけで褒められたい。
うんこをその場ですることは、最悪あきらめるとして
褒めるだけ褒めてほしい。
ごはんを全部食べれたら褒めてほしいし、自分の名前を言えただけで褒めてほしい。
家の鍵を閉めるのを忘れなかったこともほめてほしいし、ちゃんと布団で寝れた時もほめてほしい。
俺は褒めに飢えている。
褒められながらおっぱいを吸わせてもらいたい。
褒められながらおっぱいを口にしているときに、おっぱいごしに見る星空は、とってもきれいなんだろうな。
「今日は会社でどんなことをしてきたの?しゅーくん」
「んとね、、どんぐりを拾ったよ。大きくて、まぁるいどんぐり、、、」
「どんぐりを拾ったの?えらいねぇ。どんぐりもしゅーくんに拾われてうれしかっただろうねぇ」
「へへへ、、、あとね、カエルさんがいたからね、捕まえたけど、かわいそうだから逃がしてあげたよ・・・。」
「やさしい子だねぇ。しゅーくんは間違って人間から生まれてきちゃったうっかり屋の天使さん・・・。」
ああ、、、最高だ、、、。
泣いちゃいそうだ。
もっと褒めてくれ。たくさんどんぐりを拾うから。
そしておっぱいを俺に与えてくれ。
年末賞与もいらない。
酒もたばこもいらない。
俺にはおっぱいだけを与えてくれればいいんだ。
ボーナスおっぱいを、与えてくれればいいから。
そうすればずっと、笑顔でいれるから・・・。