これは性癖に近いと思う。
男女問わず気に入った人間に対して
「さらにこんな人間だったらいいのに。」という妄想を炸裂してしまうのだ。
ダサい女の子がすごく好きなのだが、やはり妄想が炸裂してしまう。
例えば、かわいげのあるストラップをダサい女の子が自慢げに筆箱に着けていた時。
「ああ、お小遣いをためて買ったのかな・・・。」から始まり
「集合団地の一階に住む彼女は洗濯やお皿洗いをするごとにお母さんに50円のお小遣いをもらっているのだろう。それを握りしめて、普段は不良がいるから入っちゃだめだよときつく言われているジャスコの中にあるビレッジヴァンガードで買ったのだろう・・・。」となる。
さらにその時の情景描写も細かくなる。
「満面の笑みで、10円玉をレジにじゃらじゃらと雪崩のように出したのだろう・・・。」
「490円のストラップと290円のストラップで迷った末に、決死の覚悟で490円の方を買ったのだろうな・・・。」
「ビレッジヴァンガード内の変なサングラスをかけて大声でわらっている男子中学生におびえて、入店するのに30分くらいかかったのだろう・・・。」
「帰りはジャスコのフードコートでマクドナルドのソフトクリームを食べ、買ったストラップを大事そうに眺めていたに違いない・・・。」
これを成人をこえ、立派にお勤めしている女性に対して、妄想してしまう。というか決めつけている。
それをすればするほど、なんと愛らしい事か、恋心なんかより純粋な保護欲求が掻き立てられてしまうのだ。
しかし、結果としてそういった決めつけをしてしまった友人は半年もたたずに私の前から姿を消すことになる。
私の期待が大きすぎて息苦しくなってしまったのだろう。
でもそれでいい。きっと、いつか彼女らも自分を尊く思ってくれていた一人の変態がいた。と、そう感じてくれるに違いない。