蒲田駅にほど近い大衆居酒屋「もつ焼き いとや」で食べた「ハラミ刺し」が異常においしかったので、感想を書きます。
あとで画像が出ます。
ハラミ刺しの画像が出ます。
もう、本当はそれを見るだけで話は終わるんですけど、感想を書きたいのでしばし付き合ってください。
小雨、カウンターの角、瓶ビール。
「ああ、私はこの味に出会うために生まれたのか。」
この感想が生まれる30分前、私は小雨の降る蒲田駅に降り立っていた。
人と会う約束まで時間が空き、小腹も空いたため少し一杯ひっかけようと考えたのであった。
蒲田駅からすこし歩き、路地に入る。
「もつ焼き いとや」はそこにあった。
ずっとそこにいたかのような、それでいて、急に現れたかのような不可思議な存在感があった。
すこし汚れた厚手のビニルでできた暖簾は、蒲田という飲み屋街によくマッチングした店構えである。しかし、あまり人通りもない昼1時過ぎの路地であるにも関わらず、店内は人込みで溢れていた。その様子に私は不可思議な存在感を感じたのだと思う。
入店し、カウンターの角へ座る。
店内は炭火の匂いが香り、威勢のいい店員が忙しそうに歩き回る。
すぐに、おいしい店だと感じた。
ハラミ刺し以外の焼き物なども、瓶ビールをお供に口にした。
焼き物、美味しい。思わず笑みがこぼれる。
しかし、ハラミ刺し以外の商品に関しては、詳しい味の内容はここでは割愛する。
すぐにでもハラミ刺しの話をしたい。
もういいですか?話していいですか?
ハラミ刺しが美味ければ焼き物も美味しいに決まっているじゃん。
なのでハラミ刺しの話にむりくり移行しますね。
まあとりあえず画像見てもらっていいですか?
心してもらっていいですか?すげーからマジで。
行きますよ?画像。行きますよ?
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
御託はいらねえええええええええええええええ!!!
キレイだーーーーーーーーーーー!!!!
ふう…。はあ…。
んああああああああああああああああ
ハラミ刺しの感想
ハラミ刺しの美しい肢体に圧倒された。
きざまれたネギの青々しさよ、タレに浮いたごま油の蠱惑さよ。
なにより、赤に近いピンク色のハラミは生命の脈動を感じ、ルビーのようにキラキラと輝いてみえる。
箸で持つ、ずっしりと重みを感じる。
口へゆっくりと運ぶ。
そして一噛み。
ここで全てが報われた。
なるほど~生きていてよかった~。
しょうゆベースのたれにゴマ油、ネギのアクセントが口の中で踊る。
弾力のあるハラミは、奥歯で噛み締めるごとに弾けるような快音を鳴らす。一噛みするたびに「ハッ」とするような驚きが訪れる。
そして噛み進めるごとに、肉本来の旨味がじわりじわりと舌先から喉奥まで差し迫ってくる。
不快な臭みなど、一切無い。そもそも肉刺しに臭みが存在するものだったか?と常識が揺さぶられるほどだ。
いままで食べたどの食べ物よりも新鮮で、滋味深く、心躍る。
箸の勢いが止まるところを知らない。
口の中にハラミ刺しがない事が不安になる。
すごい、初対面とは思えない、どちらかでお会いしたことありましたか?ハラミ刺しさん。なんだかあなたを噛むたびに、どこか懐かしさと涙が出る程の感動を感じてしまうのです。
瞬時に私の宝物になってしまった。
添えられたワサビをつけてみる。
ははぁ。ワサビって、寿司より合う食べ物がいたんですねぇ。
はい、ハラミ刺しです。
上品な、味わいだ。
懐石か?食ったことないけど。たぶん、懐石。
あー、もう、とにかく食べてください。
もう私は人のことを見て「ハラミ刺しを食べたことがある人」と「ハラミ刺しを食べたことがない人」で区別するという新たな基準が出てしまいました。
あなたも早めにこっち側に来た方がいい。
iPhoneとどっこいくらいの衝撃だとおもう。
離れられないよ、もう。
最後に怖いこと言いますけど
このハラミ刺し、お値段ワンコイン以下です。
どんなからくり?