しゅどんどんずんどこブログ

書いちゃうよ~!

頑張っていると思われたくね~。

会社でぼくは毎日コメダに行っていると思われている。

 

たしかに、ぼくが毎日コメダに行っていたとしたら辻褄が合うくらい、ぼくは仕事をしていない。

でも実際に僕はコメダに毎日行って、午前中丸ごとたっぷりアイスコーヒーとフィッシュフライバーガーに費やしているかといわれると、NOだ。

 

ぶっちゃけ週2くらいでは行ってる。

でも、それもアポイント取ったりなどの雑務はこなしつつ、客先に行く合間にだ。

 

私はきちんと朝から営業に出かけている。

しかし、仕事量は少ない。

 

なぜかというと、仕事がへたくそなのだ。

基本的に考えることがへたくそ。

 

ぱっと行きたい客の所に行って、言われたことをこなす。

客先にたどり着くまでに道を間違える。

会話を切る場面がわからず、変な客に捕まる。

効率性が高い営業の仕方がわからない。できない。

責任感がない。

 

ぼくはそういった、単純に仕事ができないことを、コメダ珈琲に毎日行っている事にして隠している。

 

実際はコメダ珈琲に行っている方が悪いのに。

しかし、ぼくにはプライドがある。

 

 

陰キャラとしてのプライドだ。

 

小中高、部活や恋愛に勤しんで大切な思いを育み、きらきらとした思い出を心臓に保管している人間は、きっと「誰かの為に、迷惑をかけないように、一生懸命仕事をするぞ!」的な発想を持っていると思う。

 

心臓が思い出できらめいているから。

 

大して私は陰キャラだ。完璧な。

部活もしてこなかった。彼女と一緒に登下校することはついぞ叶わなかった。数名で街に繰り出してプリクラや、ボウリングに勤しむこともなかった。

 

とにもかくにもインターネットをした。

 

そんな私が責任感をもって誰かの為に仕事なんかできるわけない。

無茶だ。

 

しかし、仕事ができないことを晒したくない。

だって、人生を全うに楽しんでいる人より仕事もできなかったら、極端に悲しい。悲しすぎる。まじめぶっていた自分はなんだったのか。アホの陰キャラほど精神的に厳しい存在はない。

 

だから「仕事実際はできるけど、わたしはクオリティオブライフを優先してサボっちゃいますけど?」みたいな感じを出す。

毎日コメダに行っているからこいつは仕事の成果が上がらないだけで、本来はもっと仕事ができるやつなんじゃないかと思われたい。

 

だから私はコメダを卒業できないでいる。

左遷は目の前に迫ってきたというのに。

ケーキ屋さんでバイトしていました。

ケーキ屋さんでバイトをしていた。

 

当時、ぼくは16歳。

 

自転車で30分かけて公立のアホ高校へ通い、部活にも入らず、彼女もできず、家で「もなちゃと」や「ふみコミュ」といったチャットサービスでチャットH(チャット上で文章だけで行うSEX)にハマり切っていた。

 

そんな私を見る母親の目は、だんだんと厳しくなり、夏休み前にはとうとう「ネットばかりするのであれば必要ないでしょう?」という理由から「おこづかいを無くす」という法案が提出され、可決に至った。

 

私自身、思い描いていた青春ライフと違いすぎている事に気づき、これではいけないと思い立つ。

もなちゃとをログアウトし、バイト先を探し始めた。

 

バイト探し

タウンワークに乗っている仕事は飲食店が主だった。

ラーメン屋や居酒屋といったバイトは、絶対に嫌だった。

 

なぜなら、ぼくは声が小さい。

 

声の小さいぼくはバイト先を決めきれずにいた。

焦りが生じる。僕のサイフから野口英雄が家出して1か月は経過した。

 

そんなさなか、下校中にケーキ屋へ立ち寄った。

ぼくは無類の甘党だから、ちょこちょこケーキ屋へ行くのだ。

そのお店はぼくの好きなナッツ系のケーキがおいしく、大変気に入っていた。

 

そのケーキ屋さんのレジ下に「アルバイト募集中」の張り紙が貼られていた。

 

「これはチャンス」と思った。

ここでバイトすれば毎日ケーキが食べれるし、大きい声も出さなくてよさそうだ。

即決でバイト先を決めた。

人手不足だったみたいで、面接もパパっと通過できた。

 

ぼくのウキウキスイーツライフが始まる。

そう信じていた。

 

誤算

失敗だった。

なにもかもが失敗だった。

失敗を下記に羅列する

 

①店長がめっちゃ怖い

ケーキ屋さんを立ち上げる男性なんて、みんなジャムおじさんみたいなまったりぼんやりしたおじいさんだろうと思っていた。

違った。

ゴリゴリだった。

金髪を短く切って、小中高柔道部だった30歳前後の男性が店長だった。

めちゃくちゃ怖かった。

「きみくらいの背格好だったら、背負い投げでぶん投げて、一瞬で締め落とせるだろうね。」とよく言っていた。

返事が小さくてめっちゃ怒られる。

大きい声はどの職場でも必要なのだ、と学んだ。

 

②ケーキもらえない

売れ残ったケーキは食中毒を防ぐためにすぐ捨てるらしい。

ケーキがもらえない。

ケーキ食べたい。

美味しそうなケーキをひたすら箱に詰めるしかない。

目の前にケーキがあるのに、ちょっとでも食べたらキレられる。

一度マカロンをつまみ食いしている所を見られて殺されかけた。

 

ちくしょう。

働いている意味がない。

 

③自分がめっちゃ不器用だった。

自分はハチャメチャに不器用だった。

ゴリラのほうが幾分か器用だと思う。

 

ケーキの箱を組み立てるのに毎回5分くらいかかるので、お客さんを待たせまくる。

リボン飾りが作れないので、仕上げが出来ない。

字が汚すぎるので「バースデイカード」が書けない。

単純にレジが出来ない。

焦りすぎて手が滑り、ケーキに手刀をかましてしまう。

 

向いてなさすぎる。

 

 

そんなケーキ屋さんのバイトでしたが

ホールケーキに4回目の手刀をかましたところを店長に見られ

きちんとクビを宣告されました。

 

 

本当にありがとうございました。

生きるのムッズい。

さよなら、My奥歯

歯医者に来た。

左下の銀歯となっている奥歯が、内部から浸食されているとのことだった。

獅子身中の虫とは、このことか。

 

おそらく、このことではない。

治療Start

医師から説明を受ける。

既存のかぶせ物を引っぺがして、とにかく虫歯を削りまくるとのことだった。

かなりの大手術なのでは?

 

「神経無いから麻酔なしで行きますね~」

 

ここにきて4つの歯を治療したが、この医師が麻酔を使っている場面にいまだかつて遭遇したことがない。

もしかして、麻酔が苦手なのか?

 

一抹の不安を覚えるが、治療はスムーズにいった。

かぶせ物を外した際、医師が放った「ありゃぁ…。」という声が不安にさせたが、着々と進んだ。

 

「いったん口ゆすいでくださ~い。」

 

口をゆすぐ、赤黒い液体を吐き出す。すんごい血が出てる。

下で治療された左奥歯を確認。

 

うん、ない。

更地だ。

 

かろうじて根っこっぽいところはあるけど、ほぼゴルフ場のようなまっさらな地形だ。

 

「いやぁ~!この歯はラストチャンスですね!ギリッギリ差し歯使わずにいきましょう!」

 

医師のテンションが上がっている。

俺の奥歯は知らない間に佳境を迎えていたようだ。

 

「じゃあ、また来週もがんばっていきましょうね!」

 

 

…ん?

あれ、奥歯は?

完全なる更地のままですよ?

凹←こうなってるよ?

あれれ?仮で詰め物とかは…?

と、戸惑っているうちにエプロンを外され、待合室へほっぽりだされる。

 

ははぁ、今回は型を取って、来週作った仮の歯を入れるのかな?

まあ、一週間くらいの我慢だ。とあきらめた。

しばしの奥歯との別れ。

受付のお姉さんより宣告

お会計を支払い、次の診療日を希望する。

同じ時間帯だと再来週になるとのことだった。

さすがに2週間歯がないのは嫌ですね~。と告げる。

 

「あ、2週間というか、奥歯はずっとないですよ?」

 

えっ。

 

ぼく、奥歯、ずっとないんですか!?!?

 

衝撃の事実になぜか爆笑してしまった。

受付のお姉さんは慌てたように言う

 

「神経の治療してからなので…。ずっとというか…まあ、数か月は…。だからしばらくガムとか食べちゃダメですね。」

 

そっかぁ。永遠じゃないのか。よかったぁ。

 

 

ってならないよ!!!!!!!!!!

ガム喰えないの!?!?!?数か月!?

 

 

かなりショックを受けた。

突然奥歯とお別れになってしまった。

ずっと付き合ってた彼女が急に外国へ転勤になってしまったかのような衝撃。

虚無感。

 

爆笑しながら家に帰って、泣きながら味噌煮込みうどんを啜った。

かつて奥歯があった場所に、ダイレクトにうどんの熱を感じる。

 

だれか奥歯ください。

 

俺は声が小さい。

声が小さい。

かなりコンプレックスだ。

 

となりに5人以上の団体がいる居酒屋では、発言ができない。

してることにはしてるのだが、かき消される。

 

いやだなぁ。

 

我が社では毎日当日の予定を発表するという腐ったモーレツ社員の慣例がそのまま生きてるクソ朝礼があり、いちばん喉が細々としている時間帯である朝に声を出さないといけない。

 

そこで毎日、上司に言われる

「もっと声大きく出せよ!」

 

ちくしょう…。

俺の中では「大人がこんな大きな声出していいのか?」ってくらいの声量で出してるつもりだ。

まあ、一般的には蚊の鳴くような声だけども。

 

声、大きく出す必要あるのか。

メールするよ?なんなら。

メールで予定送るよ?

 

顔文字もつけるよ?

どう?それで?

ダメ?

 

ダメか。そうか。がんばるよ。

 

 

 

ちなみに、俺は元合唱部。

 

 

 

私と五反田のお寿司

私は五反田にある立ち食い寿司屋さんに週一で行ってる。

 

私の住んでいるところから片道1時間半くらいかかるけど、通っている。好きだから。

 

出会ったきっかけは、五反田の優しい社長さんに連れてってもらったことがきっかけだ。

 

その社長さんに関しては、私のようなライターもどきのカスカスゴミ人間が運営する脇汗ナメクジダンシングブログで書くには、余りにも申し訳ないので割愛する。

 

初めて、その立ち食い寿司屋さんで食べたお寿司が、後頭部に破城槌が打ち込まれたのかと思うほどに美味しかった。衝撃だった。

 

その日から、私の小さな脳の使っていなかった部分が「おすし野」として活用されている。

本能で、金曜になるとお寿司に向かうよう、脳が構築されたわけだ。

 

いままで私が食べてきた回転寿司とは、当たり前のことだが、ちがう。

 

私がいままで口にしてきた回転寿司とは、いわば酢飯の上に刺身を乗っけただけの、器のないどんぶり飯だった。(おいしいんだけどね。)

 

五反田のお店で初めて、本物の寿司を知った。24の春だった。

 

具体的に回転寿司に行った時と、五反田のお店に行った時の私の感情フローは下記の様になる。

 

【回転寿司】

食うぞ〜→パクっ→おいしい〜→パクっ→おいしい〜→美味しかった〜

 

【五反田の立ち食い寿司】

ヨッシャヨッシャヨッシャヨッシャヨッシャ!!!!→パクっ→んんんまんまんまんまんまうまいまいまいうまうまうまうまうまheyheyheyheyhey!!!!!!!!!!!!!!!→パクっ→助けて助けて助けてうまうまうま助けてすしすしすしすしお仕事頑張れる→もう、お別れなの…?

 

 

である。最終的にめんどくさい彼女状態になる。

 

そして、金曜日の今日、私は本能の赴くままに五反田に向かっている。

24歳で、薄給の私がこんなに寿司屋に行っていいのだろうか?

そのお店は確かに安い。おいしいくせに安すぎる。

ボランティアなのか、神様が五反田にボーナスステージを作る際、採用された店なのか。

 

しかし、それとは別だ。

24歳でこんな、寿司を、食べてはいけない。

 

今後の人生にとっておくべきではないか?

本物の寿司を、私は食べていますよみたいな態度が出てしまうんじゃないか?若輩者のくせに。

 

私は怖い。

寿司屋を愛するあまり、寿司屋に人生を捧げてしまっている様な気がする。

私はメンヘラなのだ。一度好きになってしまったら、あなたなしでは生きてけないのぉ!ってなってしまう。

 

まあ、こんなあれこれ考えててもしょうがない。

とりあえず寿司食べてから考えるか。

 

ヒャッホーウ

 

 

 

毛ガニをベランダで飼ってた思い出

小学校4年の初夏。

ちょうど、今日の空のように入道雲がもくもくと浮かんでいた気がする。

 

ぼくは田舎のおばあちゃんと海に来ていた。

おばあちゃんが生け花に使うきれいな貝殻を探しに来ていたのだった。

 

おばあちゃんと過ごす時間は本当に楽しかった。きれいな桜貝を一生懸命探していた。

おばあちゃんも、途中からハッスルし始めていた。きれいな貝殻をもったヤドカリを引っこ抜いたりしていた。無慈悲だ。

 

ハッスルおばあちゃんがヤドカリをちぎっては投げ、ちぎっては投げをしている間、ぼくは海面に不審な影を見た。

 

近くで見る。

 

毛ガニだ。

 

毛ガニが、いる。

 

なぜ?どうしてここに?生きた毛ガニが?

頭の中がぐるぐると回る。

 

混沌となった頭の中をしり目に、僕の取った行動はとてもシンプルだった。

 

手を伸ばし、捕まえた。

 

毛ガニはチクチクとしていて、かたい。

逃げようと必死にぼくの指を挟んでくる。

 

生きている。

まさしくぼくの目の前で、毛ガニは生を全うとしている。

初めて生物を目の当たりにしたかのような感動。

 

毛ガニをつかんだ瞬間、明らかにぼくの生も生まれた。キラキラした水面、潮のにおい、真っ白な太陽が、この世に生を受けたぼくを祝福している。

 

ヤドカリを相変わらず引っこ抜いているおばあちゃんを横目に、ぼくは一目散に帰った。毛ガニを携えて。

 

Tシャツにくるんだ毛ガニをバケツに放り込み、ベランダで観察する。

 

見紛うことなく、毛ガニだ。

煮干しを与えると、食べはしなかったが、なんだかニコニコしているように見えた。

 

ぼくはこの毛ガニと共に、夏を過ごそう。

 

大きくなって自分の身長と同じくらいになった毛ガニに乗って、始業式に向かおう。そう考えていた。

 

 

まあ翌日普通に毛ガニは死んでた。

食べればよかった。

 

おばあちゃんの生け花はすこし、生臭くなっていた。

歯医者いった。ドリル許さん。

歯医者に行った。

依然、前歯が爆散した際に虫歯があるから今度来てちょ~と言われたからだ。

 

今回は若い、男性の歯医者さんが見てくれるようだ。

名は、井上マサシという。

 

さっそく施術説明が始まった。私はインフォームドコンセントが大好き。

八重歯に小さい虫歯が出来ているようだ。

 

井上先生「今回は麻酔無しで大丈夫ですか?」

愚問だ。

麻酔があると医療費は高くなってしまう。

虫歯歴20年の私を舐めるなよ、若造。

ちいさな虫歯などヘッチャラピーであり、もちろん、麻酔など必要ないのだ。

 

そうして麻酔無しで、施術が始まった。

 

キュィィィィン(ドリルの回転音)

 

…あー。

 

 

うん。

 

 

 

めっっっっちゃ痛い。

 

 

 

え?痛い。え?いったい。うそぉ。

え?なにしてるの?痛い。やめて?

 

…そう、私は虫歯が多すぎて幼少期にほぼすべての神経を引っこ抜いていた。

今回のようなちゃんと神経がある歯を治療するのは10数年ぶりだったのだ。

 

神経がちゃんとある歯の治療は激痛なのだ。痛い。

 

冷静に分析している場合じゃない。あー、もう。痛い。

濃硫酸でうがいしてるみたいだ。

 

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先生?もしかして岩とか掘るドリル使ってる??

 

 

 

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目を開けたら、先生がこれになってたりしない?

 

そう考えているうちに、ドリルが止まった。

やった!解放された…?

 

 

キュィィィィン

 

 

無言でまた、始まった。

なんで一回止めた。おい、井上。井上マサシ。

趣味として歯を削っているんじゃなかろうな。ドS野郎。

 

本当に痛かったけど

「麻酔すると高い…。麻酔すると治療費高い…。」

と考えることでどうにか気絶せずに済んだ。

頭の中で諭吉の肩をガッチリホールドする妄想をしていた。

 

 

「はい、この歯はこれで完治しました!」

井上先生がそう言った。なんとか治療を終えたようだ。

本当につらかった。

こんな思いは二度としたくない。今後はちゃんと歯磨きもするし歯間ブラシもしよう…。

 

そう思いながら、治療室を出ようとすると声をかけられた。

 

 

井上「違う虫歯もあるから、また来週やりましょうね。」

 

 

殺してください。